2008年11月18日火曜日

耳文庫の活動

11月も後半、日本の深まる秋とは裏腹にこちらは、日中の気温が毎日30度近くまで上がりまるで夏のような日が続いています。
先週末にオレンジカウンティーや、サンタバーバラなどの3カ所で同時に山火事が発生、悪い事にはサンタアナという季節風と重なり被害は拡大、民家を焼き尽くす悲惨な事態となってしまいました。火事はおさまったもののその影響で、ここ数日LA町の空は焦げ臭く大気中に熱気がこもったような状態で、夜になっても気温が下がらず熱帯夜のようです。

そんな状況の中、先週土曜日、ダウンタウンにある日系の引退者ホーム、Boyle Hight で耳文庫の今年12回目となる朗読発表会が開催されました。
耳文庫はLAを拠点に活動する朗読ボランティアグループで、1994年に、LA在住の肝付佳寿子さんの呼びかけで始められました。加齢や病気で読書が困難になった方達に本を読んであげたいという思いで一念発起、まずはその当時放送されていた日本語のラジオ番組で同志を募るというところからスタートされたそうです。96年にはNPOの認可を受け、
主に、老人ホームや、日本語学園や寺子屋という日本語親子会などを定期的に訪問し、他様々な交流を通じて、日本の文化とともに正しく美しい日本語を語り伝えていくというミッションを掲げ活動しています。現在、シアトルに転居となった会員が立ち上げたシアトル支部やトーランスやガーデナなど日本人が多く住むサウスベイエリアを拠点に活動するグループなど活動範囲も広がっています。
http://www.geocities.jp/terakoya_la/

ちょうどLAでの生活も落ち着き、何かボランティアの仕事をと思っていた矢先、見始めた日本語放送のTV番組で、作家飯沼信子氏の文章教室が朗読集団、耳文庫主催で行われるとのCMを耳にしました。かねがね機会があればまた朗読も始めたいと思っていたこともあり、早速問い合わせ8月に見学に出かけていきました。
見学したのは、3ヶ月に一度行われる文章教室の日で、そこで選ばれた五つの作品が耳文庫のメンバーによって朗読されました。作品のテーマは「私の宝物」。それぞれのストーリーに驚きや共感があり、和気あいあいと楽しい時間を過ごす事となりました。
メンバーは、こちらに長く住む人たちが多く、年齢も様々ならもちろん人間模様も色とりどり、耳文庫の活動を通じてまたいろんな出会いがあると、参加することにしました。

日米交流ロサンゼルス朗読会

夏の間は忙しく10月から参加した耳文庫、今回初めての「日米交流のロサンゼルス朗読会」が、リトル東京にある曹洞宗北米別院禅宗寺で開催され、入って早々ビッグイベントからのスタートとなりました。
日本側からは、日本人朗読協会の堀田紀寘さんがご主人と来日し、朗読が披露されました。その後日本語を勉強するアメリカの学生の登場で、星新一の楽しい短編小説が元気いっぱい朗読された後、耳文庫からは,ベテランのお二人による森鴎外の「高瀬舟」と、耳文庫の朗読の指導者である、木村秀隆氏の「羅生門」が語られました。
禅宗寺からの演目は、まず写経グループによる、柳澤桂子さんの般若心経「生きて死ぬ智慧」が、そして、秋葉玄吾僧主の道元禅師の「正法眼蔵」を解釈したという「修証義」の声明が、堀田紀寘さの朗読とともに披露されました。この場面では今回舞台となった本殿の仏像が鎮座する仏間のしきりが開かれ、舞台に並べられたろうそくの光の中に凛とたたずむ仏像の姿を眼にしながらといった趣のあるものでした。
入ったばかりの耳文庫でのイベントは、いろんな出会いを運んでくれました。今回日本からご夫婦で参加された堀田さんご夫妻。東京で朗読教室をされてる場所が、私の東京の住まいがあると場所ということで話が弾みました。そして今回の日米交流朗読会の実現は、数年前に急性の膵臓の病気で突然ひとり娘を亡くされるという試練を乗り越えての事だと知りました。娘さんを亡くされてから、精神世界を強く意識するようになったとお話しされていましたが、今回、堀田紀寘さんが朗読された、長谷川摂子の「人形の旅立ち」も死というものを見つめたファンタジー、物語を紡ぐその声は言霊のように私の心に深くしみ込んできました。
今回の日米交流朗読会、作品とととも色んな出会いが心に刻まれた一日となりました。
http://www.emikosroom.com/index.html#

第12回耳庫朗読発表会

11月15日、リトル東京の外れにある、日系の引退者ホームボイルハイツ(Boyle Hight) で開催されました。
私も出演する事になり、ここ数週間は朗読の練習に取り組みました。今回のテーマは、「絆」という事で演目は、親子の絆を描いた芥川龍之介の「杜子春」と、愛馬との絆が主題のモンゴルの民話を元にした「スーホの白い馬」の2作品です。
久方ぶりの朗読、私のパートは杜子春の第4部、仙人の住む山で一人修行をするが様々な魔性に肝試しされる場面です。二つ返事で気軽く引き受けたものの一筋縄では行かず、読めば読むほど自分の課題にぶちあたるといった2週間でした。今回再び朗読をスタートするにあたって自分へ課したことは、「無心の境地」で語るという事、そのことの難しさと朗読の奥深さを今回の発表会を通じて気づくことができいいスタートとなりました。

発表会が行われたボイルハイツ敬老引退者ホームは、カルフォルニアの日系アメリカ人が移住した当初の歴史的な場所にあります。天皇皇后もアメリカ訪問の際には何度か立ち寄られとの事です。ここの看護ホームへは3ヶ月に一度耳文庫のメンバーが訪問して朗読を行っています。
敷地内にいくつかの建物があり、その中にコンサートホールがあります。今回の発表会はそこで行われました。ホールの入り口は、アンブレラとテーブルが並びちょっとオープンカフェのようです。そこではボランティアの人たちの手作りにケーキが用意され安い料金で食べられるようになっています。そこは日だまりのよう、温かな空気が流れています。ほのぼのと明るい雰囲気の老人ホームです。私たちのイベントの前後にもお茶や詩吟といったクラスの集まりがあり、様々なボランティアの方が頻繁に活動されているようでした。

朝の10時から、書道の手書きのポスターに色画用紙で作った紅葉を貼ったりと、まるで学芸会のような準備のあと、リハーサルを終え、お昼はみんなの持ち寄りのポットラックスタイルのランチを囲んでわいわい。そして午後1時半から始まった今回の手作りの発表会も無事に終了しました。夕方オープンカフェでの反省会、その時、ふと焦げるようなにおいが鼻を突きました。
そこで初めて知った今回の山火事。見上げると空は、まるで幕が張ったように灰色に煙っています。
ダウンタウンから西に向かって家に帰る道中目にした夕日はいつもと異なり不気味に赤く、まるで炎の玉のようででした。

耳文庫の集会は、毎月第1、第3土曜に、リトル東京のメリノール教会で行っています。
連絡先は213−748−9955
ご興味のある方は、こちらまで。

2008年11月7日金曜日

マドンナ爆発@Dodger Stadium

昨日ドジャースタジアムで行われたマドンナのコンサート。5万人収容の観客席はほぼ埋まり、熱気と興奮の中の2時間あまりのコンサートだった。

今回で2回目となるドジャースジアム、コンサート開始が7時半ということで渋滞を考慮して6時頃には家を出たのだが、到着したのはなんと9時過ぎ。いつも通り渋滞する高速を出てからがまた最悪で、目と鼻の先のスタジアムをつなぐサンセット大通りは完全にスタック状態。いやはや最悪の交通渋滞であった。この道は、全米で最も混むルートとして知られている所だとか。すいていれば30分の道のりを3時間、着いた頃には既に終わってしまうんじゃないかとの心配をよそに、車を降りて大急ぎでかけつけた会場内は、ちょうど一幕目が終わっての休憩時間といった様子。隣の席の人に聞くと、マドンナはまだ登場していないとのことでほっとしたような具合。後で聞くと観客の多くがまだ到着してないという事で開演を遅らせたのだそうだ。
球場内は照明が照らされ、まるで昼間のように明るい。席は上部のRESERVE LEVELで、そこから見下ろすマウンドには、両サイドに大きくMの2文字が浮かぶステージと白いシートがしかれ満員のアリーナ会場。そこには有名人がやってくるようで時々観客席からどよめきが起こり、マドンナ登場前から騒がしい。そして待つ事、一時間弱、突然照明が消え、舞台中央におかれた立方体の巨大なスクリーン上に雷鳴のように轟く音と映像が写しだされると、しばらくして観客の凄まじい歓声の中、マドンナが登場!! 














今年50歳になるマドンナのSTICKY&SWEET TOUR 。今年8月イギリスを皮切りに全米を周り11月下旬マイアミで幕を閉じるこのツアーの興行収入は過去の記録を更新して最高額だとか。
マドンナをというよりは、どんな舞台演出なのか興味があってでかけたが、なじみのヒット曲もオンパレードで、ダンサーとともに繰り広げられる歌と踊りは、舞台とともに七変化。途中ブリトニースピアーズやジャスティンが飛び入り出演し、そこでも多いに盛り上がった。ボクシングリングで赤いボクサーパンツで飛び跳ねながら歌うマドンナがいるかと思えばセクシーマドンナに様変わり。経木の音の加わったバックミュージックに乗って袴姿のダンサーが登場、スクリーンにはアニメや日本語が映し出されるといったジャパンクール的なものも登場した。さまざまメディアアートの祭宴、終盤、スクリーンに人々の写真が映し出される中、オバマの顔が登場すると、会場にはさらに大きな歓声が響き渡った! ピアノやバイオリン との共演、マドンナ自らもギターを弾いて時にはしっとりと、そして最後は観客を呼び込んでエネルギッシュに歌い、最後まで息もつかせぬ舞台転換と数々の曲の披露でマドンナとともに駆け抜けたあっという間の2時間、心踊るエンターテイメントショーだった。
最後の曲が終了すると一気に姿を消し、その後ステージには GAME OVER の2文字がスクリーンに映し出された。

2008年11月4日火曜日

オバマ大統領誕生の瞬間

本日パシフィックタイムの夜8時、選挙人の数字が270を超えた瞬間、オバマの勝利が決まった! アメリカ史上初めての黒人大統領誕生の瞬間である。
今年一月から本格的に始まった大統領選、泡沫候補として当初さして注目をされていなかったオバマ氏がインターネットによる前代未聞の資金集めと戦略で驚異的に支持者をのばし頭角、民主党代表として有力視されていたヒラリーを見事に破って、代表の座に就任。
その後の共和党代表のマッケイン氏との一騎打ちでは、マッケインが副大統領候補に実現すれば史上初となる女性副大統領となるサラペイリンを起用して巻き返しを図り再加熱。波乱に満ちた大統領選はいくつかの山場を超えて今日選挙日を迎えた。そして結果は今まで選挙に行かなかった若者層も呼び込みオバマの決定的な勝利となった。

TV生中継で聞くマッケインのスピーチ、負けた選挙戦ではあったが、地元アリゾナ州で集まった支持者を前に語る、歴史的な選挙戦を戦い抜いた後のマッケンイン氏の表情は清々しく、支持者への感謝の気持ちとオバマへの賛辞、そして何よりもこれからのアメリカへの熱い思いが伝わり感動的であった。

そしていよいよオバマ登場。シカゴのグラントパークで行われた勝利スピーチ、その歴史的な演説をきらきらと輝く勝利のまなざしで聞く支持者たちの表情が熱い。今回の選挙戦の勝利者は、自分を指示して応援してくれたあなた達だと言うオバマの言葉通り、アメリカの選挙戦は国民が主役なのだということを今更ながら実感した。

いまやアメリカは、マイノリティーがマジョリティー、女性や若者の心をもつかんだオバマの勝利は、人種の垣根を越えて多様性の中にこそ今後のアメリカの活力があると信じ、これからアメリカが変わっていく事によって、よりよい未来を実現していくのだという決意の出発点にに思えた。アメリカが変わる事を選択した人々の表情は明るく、オバマとともに ”Yes.We can ! ”を繰り返す人々の声は力は力強い。

2008年10月12日日曜日

アート降る!秋のLA Night

10月に入ってずっと日中は夏日のような暑い日が続いていますが、日が暮れる頃には随分ひんやりと感じられるようなってきました。秋の空気は澄んでクリスプ、冴えた空の青さもさることながら、夕焼け空がひと際美しい季節がかえってきました。
そして夕闇とともに顔を出す月もまたひと際美しい今日この頃です。

LAに暮らし始めてはや一年。当初、LAには四季がないかのような話を聞いていましたが、一年を過ごしてみると、やはりここ にも季節の移り変わりは感じられました。LAに転居して迎えた秋、満開のブーゲンビリアの横に赤く色づいたもみじの葉を目にして驚き、それでも時には枯れ葉が舞う秋 がすぎて、そのあと冷たい雨がそぼ降る冬がやってきました。お天気がいい日には冬でもTシャツ姿のLAの街から眺めた 真っ白な雪を冠った山の姿、ちょうどその日もよく晴れた一日で、まるで夏と冬が一緒にやってきたかのような不思議な気分とともに青空と雪景色のコントラストが今も目に鮮やかに浮かびます。そして冬のあ とには、色とりどり花々が次から次へと顔を出し、新緑が素晴らしい春が訪れました。そして迎えた本格的なLAの夏。照りつける太陽の日射しは強烈でしたが、海からの風が心地よく吹き、日が暮れた後はいたって快適、全くクーラーいらずの夏を過ごしました。
そして今再びのLAの秋を迎えています。   秋の空は七変化、そこに映し出される夕焼けも見事です。

秋は何かとイベントの多い季節、夕暮れとともに秋のLAの街をアートとともに楽しめるイベントに先週いくつかでかけていきました。


FREEWAVES

ハリウッドの町なかで開催されたエキスペリメンタルメディアアートフェスティバルFREEWAVES 、先週そのオープニングパーティーが老舗のルーズベルトホテルのプールバーで行われました。時刻はちょうど日が暮れて街のネオンが輝きだす頃、ここのホテルは、LAのトレンディースポット、ヤシの木が茂るカルフォルニアらしいセッティングのプールバーでは飲み物を片手に談笑する人たちで溢れ、到着した頃には既にパーティーたけなわといった雰囲気でした。個性的でおしゃれな出で立ち人が多く、People watching も楽しめるイベントでした。
11回目になるフェスティバルのテーマは、”AROUND THE GLOBE ”30カ国160のアートチームもしくはアーティストによるエキジビッションがハリウッドの中心地、サンセット通りにある商店やギャラリーを巻き込んで昼夜、ユニークに展開されるようです。今回パーティー会場のではプールの中に浮かんだ白い球体に映像が映し出されるといった展示などが見られました。
その後もパーティーは引き続き10時から場所を変えて、向かいのクラブ、ニッティングファクトリーでDJを交えて行われました。今回何かわからないまま面白そうと出かけていったイベントでしたが、秋の夜、ネオン輝く夜の街の散策もたまには気分転換、いいものです。

WWW.FREEWAVES.ORG


LUNNA MENOH COUTURE SALVAGE @Bergamot station

先週末はもうひとつ夜からスタートするユニークなアートイベントに出かけました。
ちょうど太陽が沈んで茜色に染まる見事な夕焼けを見ながらの出発です。
場所はサンタモニカ市にある駅の跡地を利用した一大アートセンター、ベルガモットステーション。敷地内には倉庫風の建物が建ち並び、各コンプレックスごとにギャラリーが集まっています。この中にサンタモニカミュージアムも入っています。
今回のイベントは、ここにあるTrack 16 Galleryで、夜の8時から開催された”LUNNA MENOH COUTURE SALVAGE ”リサイクルをテーマに 廃材を使ってでデザインされたコスチュームやアクセサリーのファッションショーが、ライブミュージックともに繰り広げられました。今回のショーのデザイナーであり、バンド、Jean Paul Yamamoto のボーカリストでもある、Lunna Menoh は、日本人女性。村上隆のコスチュームを手がけた事でも知られ、ロンドンのロイヤルアルバート美術館に作品が収蔵されているそうです。ショーのはじめにはテレビや掃除機といった廃材を壊して洋服やアクセサリーの材料を作り出す過程がビデオで紹介されました。
本番では次々とモデルが廃材で作られたユニークな作品を身につけて登場、そしてモデルたちは必ず退場する前に携帯電話で話をするというパフォーマンスがつきます。

ショーのあとは、Lunna Menoh率いるバンド Jean Paul Yamamotoの演奏。バンドには元 DEVOの名ドラマー、Alan Myers がメンバーの一人として出演。アランとは、友人を通じて知り合い、こちらに来て購入したインドの打楽器タブラの鳴らし方を教えてもらったりしていながら、まだ一度もドラムの演奏を聞いた事が無く、今回はアランのドラムを聞くのがメインで出かけていったイベントでしたが、行ってみて驚きのユニークなパフォーマンスショーでした。

会場は立ち見もいっぱいで大入り盛況、ショーの後には、今回の作品のコスチュームやアクセサリーも即売されていました。
www.lunnamenoh.com
www.bergamotstation.com

ART WALK

LAの夜のアートイベントはこれからも盛りだくさん。
美術館も金曜や土曜は夜もオープン、
ダウンタウンでは毎月第2木曜日に夜9時までART WALK というイベントがで開催されています。
秋の夜長、アートとともにLAの町散策もおすすめです。

http://www.downtownartwalk.com/

2008年10月10日金曜日

LAフィルハーモニック @Walt Disney Concert Hall

10月にはいり、LAフィルmusic centerでの LAオペラ、ダンスなど年間シーズンがスタート。ここLAも「芸術の秋」到来といった所です。今月はじめ年間席をサブスクライブしている友人の招待で、さっそくLAフィルのコンサートへいってきました。
会 場は、LAフィルのために 2003年に構想から12年もの歳月をかけて建てられたウォルトディズニーコンサートホール。建築家ゲーリーの代表作のひとつで、今やLAのイコン的存在 です。流線を描いて銀色に輝く外観は、見る角度によって異なる表情をもち、全くすごいとしか形容しようがないほど独自なスタイルを放って存在して います。スティールの外観とは一転してホール内はステージから天井にかけて全面ナチュラルな木製パネルに覆われています。内装はサ ントリーホールを手がけた事でも知られる日本の音響設計事務所によるものだそうです。 ここで音楽を聞くのは今回で2回目。
席の方はは大半が、年間のサブスクライバーで押さえられています。前回は、オーケストラ席で舞台は目の前、まず目に入るのが演奏者の靴というような席でした。船をイメージしたという流麗なホール内を眺めながめながら、どんな音が聞こえてくるのかわくわくと演奏が始まるのを待っていたのですが、予想外に音の方は固く、あまり感動を覚えませんでした。今回は、ピアニストの友人の誘いで、彼女がサブスクライブする席は2階のサイド。音は上に広がるので、音楽を聴くに は上の席の方がいいとのことで、そしてこの位置からだと、オーケストラ全体がよく見えて演奏者の様子もしっかり観察できるのだとか、彼女こだわりの指定席です。プログラムは、17年間に渡ってLAフィルの音楽監督を務め、今期が最後となるフィンランド出身の指揮者エサ=ペッカ サロネンによるもの、会場は満員状態です。一部の最後に演奏されたドビュッシーの「海」、波を思わせるようなバイオリンやハープの音色が美しく印象的で した。二部の最後は、ラヴェルの「ボレロ」。まずかすかにドラムの小刻みなリズムが聞こえてきます。その音はまるで時計の振り子のように正確に、そしてタンタンと途絶える事なく続いていきます。どこから聞こえてくるのか、その音の主を探し当てると、しばらくしてフルートの音が加わります。またしても音の在処を キョロキョロ、みつけた!とおもいきや、今度はオーボエが.....なんとも楽しい音の主探し、そして次第に曲は大勢の演奏家を巻き込んで大きなうねりに 発展していきました。ティンパニーやゴングの迫力ある音も印象的でしたが、なんといっても曲の最初から最後まで一糸乱れぬリズムを貫くドラムの音に感動させられました。演奏後、指揮者の指揮棒が数名の演奏者に向けられます。その中にはこドラムの演奏者の姿も!彼 が立ち上がると、待っていました!とばかり大きな拍手を送りました。生の音楽の素晴らしさを堪能できたコンサート でした。
今月下旬サロネン率いるLA フィルの演奏が、東京のサントリーホールでも催されるそうです。
musiccenter.org
LAOpera.com
laphil.org

ディズニーコンサートホールでは、LAフィルの他にも小ホールで演奏される Red Cat と いうシリーズがあります。こちらは新しい実験的な音楽やパフォーミングアートなど様々なスタイルのものが組み込まれたユニークなものです。プログラムをめくると、前日なんと往 年の前衛ロックミュージシャン、ルー リードが出演していました。今なおexperimentalな音楽を発信し続けているようです。
redcat.org

2008年9月17日水曜日

九月の嵐

9月も半ば、日射しも弱まり、日照りも段々と短くなってきました。夏もいよいよ終わりのようですね。過ぎ去る夏を振り返えり、短かかったと感じるのは、今年初めて過ごしたLAでの夏もまた然りです。
8月初旬、北京オリンピックと同時に始まった2008年夏のBSLA(Business Seminer in LA)の活動も今月7日に無事卒業式を迎え、学生たちとともにLAの夏は過ぎていきました。
今回は、参加者の人数も増え、大学もバラエティーに富み個性様々な面々が集まりました。一ヶ月にわたる共同生活は山あり谷ありといったようでしたが、卒業式の最後の挨拶、全員が口にしていた「学生にとって夏の貴重な一ヶ月ををここでみんなと学び、いろんな体験をシェアーできた事が何物にも代えられない宝物になった」との言葉。何かを得たという事よりも、仲間とシェアーできたとい事が一番大切と言い切ったみんなの笑顔と頬に光る涙が印象的でした。LAでの体験を未来につなげて、これからのそれぞれの門出に乾杯!!
 http://mockun.pepper.jp/BSLA/


そして今アメリカでは、Go Back to Schoolと新学年のスタートで新しい門出の季節を迎えています。
そんな最中、先週LA郊外で列車が貨物と衝突。帰宅中の学生や通勤者を巻き込み死者25名を出す大惨事となってしまいました。原因は運転手が携帯メールをしていて信号機を見落としたことによるものとか。ちょうど数ヶ月前に、車の運転中の携帯使用に罰金が嫁せられることになったところで、何とも世相を反映した事故原因に、ドキリとした人も多いのではないかと思います。手元にあれば使ってしまうのは、アメリカの銃の問題でもいつも取り上げられる事ですが、一見便利な携帯電話もこうした大惨事に繋がる凶器となってしまうという事を見せつけられる事件でした。今朝の新聞に事故を起こした運転手の人となりが写真入りで詳しく紹介されていました。見出しに大きく“Engineer described as solitary man” とあり、鉄道愛好家で子供たちやお年寄りに親切で心優しい人柄が伝えられていました。事故が起こった場所は、かねてから危険視されていながら、費用の問題で措置がとられていなかったというような事で、最近のガソリンの値上がりで、列車通勤をする人が増えたというような矢先の事故でもあり、鉄道会社の安全対策の不備が悔やまれます。
そして時期を重なるようにテキサスには、超大型台風アイクが上陸。事前に避難命令がでていたものの、こちらでも死者30人を超す大災害となってしまいました。台風が去った後TVに映し出される光景は、ここがアメリカの都市かと目を疑うような散々たるもので、全く自然の猛威の下にはなす術がないという事を見せつけられたような惨事でした。人災,天災と今回立て続けにアメリカを襲った災難、その後息をつく間もなくやってきた経済危機。大手証券会社、リーマンブラザース社が倒産、続いてゴードマンサックス社と、報じられたかと思いきや、突如政府の関与で75兆円もの途方もない額の国家資金が調達されるというような展開で、今アメリカは次から次への怒濤のように嵐が吹き荒れています。



そんな状況の中、LAで今、心静まる神聖な音楽祭が開催されています。


WORLD FESTIVAL O
F SACRED MUSIC 

1999年からスタートした3年に一度のイベントで、今年で4回目、グローバルな視点で世界中のスピリチュアルなダンスや演奏がラインナップされています。様々な人種が集まる LAならではのユニークな音楽祭です。今月13日から28日までLA 内の様々なシアターや
教会、寺院などで催されています。

まず16日に、インドの舞踊家、Mythili Prakash の出演するSalam Yatra に出かけてきました。

第一部は,作曲家でリュートや笛と様々な楽器を操るマルチ演奏家、そして現在UCLA の教授でもあるDr.Racy 率いるアンサンブルによる中近東音楽の演奏。リュートや笛、ドラム、にバスも加わり、独奏、合奏織り交織り交ぜながら進行。後半、舞台に並んだ大小様々な大きさの13個のTibetan Bawlの音色がゲストアーティスト Michael Perriconeによって奏でられました。まさにジャンルを超えた心の奥に深くしみる音の世界にひき込まれていきました。

そして第二部は、いよいよインド舞踊

スーリアのマントラの独謡とともに登場した Mythili Prakash、太陽礼拝のポーズから舞台は始まります。美しい指先の動き、足首に巻かれた鈴の音、現実の世界からどんどん解き放たれていくように舞台に引き込まれていきました。マントラやキリタンの生伴奏とともに披露される舞を観るうちに段々と瞑想の境地、心が透明になっていくような感覚でした。

これからもすばらしいプログラムが満載。まさにに清浄なる、Sacred worldが、LAで展開されています。 

       Open your heart and listen ! 

http://www.festivalofsacredmusic.org/

2008年8月15日金曜日

LA ドジャースタジアム

八月に入り、北京オリンピックの開幕と共に、ここLAで夏のBSLA(Business seminar in LA )http://mockun.pepper.jp/BSLA/ 
の活動が始まりました。春の活動後、ホームページの改善など宣伝活動を充実、OBによるスタッフたちの努力の甲斐あって、今回は参加者も増え、大学もバラエティーに富んでのメンバー構成となりました。先週8日に歓迎式を迎え、今週早々私の方で前回同様、生徒たちとヨーガのクラスを持ちました。まずは心と体の緊張をほぐして、これから先の多忙な活動をスタートさせてもらえればと始めたプログラム、今回もみんな気持ちよかったとクラスの後はとてもすっきりした様子で、学生たちとヨーガを通じてとてもいい時間を共有することができました。


そして昨日は、学生やサポーターたちとドジャースタジアムへドジャーズ対フィラデルフィア、フィリーズの試合を観に行ってきました。ドジャーズの先発は運良く黒田の当番とあり、私たちの応援にも力が入ります。


フィリーズ側には、外野手に田口が出場、ナイスキャッチに思わず拍手を送り、いったいどちらを応援しているのか分からないような観戦でした。最終的にゲームの方は3対1で終了、ドジャーズの勝利となりました。



Dogers Stadium

メジャーリーグ、LAドジャーズのホームグラウンドとして1962年にオープンした、56,000人の収容人数を誇る西海岸で一番古い巨大な野球場です。ロケーションもよく、ダウンタウンからは目と鼻の先、San Gabriel Monutains を背景に目の前にはダウンタウンのビル群が一望できるLAで一番古い公園Elysian Park内の丘の上に建っています。


みんなと少し遅れて到着したのは7時を回った頃で、既に試合は始まりLAの夕暮れが空を美しく染め始めた頃でした。座席の前に広がる山並みには、"Think Blue"の青色のサインと、ここでもまたLAらしい演出が見られます。今回初めて目にしたスタジアム、ドジャーズカラーのブルーのイメージと重なるとても清浄な印象を受けました。もと、オーナーのオマリー氏が「ガールフレンドを連れてきたくなるような楽しくてきれいな球場」をスローガンとしていたそうで、その伝統でしょうか、球場内は、本当にきれいです。「ドジャーズ永遠の球場」と呼ばれて愛されています。




試合が進むに連れ、応援も白熱、どこからともなくウェーブが起こり竜巻のように観客席を一巡したかと思いきや二巡三巡と繰り返し波のようにやってきます。最近毎日のように新聞のスポーツ誌面に大きな写真入りで紹介されている強打バッター、Manny Ramirez が、バッターボックスに入ると、観客席は一層沸き立ちます。このRamirez選手、数週間前にボストン、レッドソックスからやってきたばかりだと、前の列で盛んに椅子を打ち鳴らして派手な応援を送っている黒人男性が教えてくれました。もう周りはみんなお友達状態です。7回表を終わると恒例の"Take me out to the Ballgame" がオルガンで演奏され、みんな立ち上がって大合唱、観客みんなでゲームを盛り上げていく流れの中から、段々球場全体に一体感が生まれてくるような感じです。この楽しさがアメリカンベースボールの醍醐味でしょうか?! 今回ドジャーズスタジアムでそんなことを感じました。

ゲームを終えて振り向くと、そこにはアメリカの若者たちと一緒に盛り上がっている学生たちの姿!


LAの夏の夜の野球観戦、いいものですね。
ちなみにここ、ドジャースタジアムでかつて雨天中止となったゲームは一度もないのだそうです。