2008年9月17日水曜日

九月の嵐

9月も半ば、日射しも弱まり、日照りも段々と短くなってきました。夏もいよいよ終わりのようですね。過ぎ去る夏を振り返えり、短かかったと感じるのは、今年初めて過ごしたLAでの夏もまた然りです。
8月初旬、北京オリンピックと同時に始まった2008年夏のBSLA(Business Seminer in LA)の活動も今月7日に無事卒業式を迎え、学生たちとともにLAの夏は過ぎていきました。
今回は、参加者の人数も増え、大学もバラエティーに富み個性様々な面々が集まりました。一ヶ月にわたる共同生活は山あり谷ありといったようでしたが、卒業式の最後の挨拶、全員が口にしていた「学生にとって夏の貴重な一ヶ月ををここでみんなと学び、いろんな体験をシェアーできた事が何物にも代えられない宝物になった」との言葉。何かを得たという事よりも、仲間とシェアーできたとい事が一番大切と言い切ったみんなの笑顔と頬に光る涙が印象的でした。LAでの体験を未来につなげて、これからのそれぞれの門出に乾杯!!
 http://mockun.pepper.jp/BSLA/


そして今アメリカでは、Go Back to Schoolと新学年のスタートで新しい門出の季節を迎えています。
そんな最中、先週LA郊外で列車が貨物と衝突。帰宅中の学生や通勤者を巻き込み死者25名を出す大惨事となってしまいました。原因は運転手が携帯メールをしていて信号機を見落としたことによるものとか。ちょうど数ヶ月前に、車の運転中の携帯使用に罰金が嫁せられることになったところで、何とも世相を反映した事故原因に、ドキリとした人も多いのではないかと思います。手元にあれば使ってしまうのは、アメリカの銃の問題でもいつも取り上げられる事ですが、一見便利な携帯電話もこうした大惨事に繋がる凶器となってしまうという事を見せつけられる事件でした。今朝の新聞に事故を起こした運転手の人となりが写真入りで詳しく紹介されていました。見出しに大きく“Engineer described as solitary man” とあり、鉄道愛好家で子供たちやお年寄りに親切で心優しい人柄が伝えられていました。事故が起こった場所は、かねてから危険視されていながら、費用の問題で措置がとられていなかったというような事で、最近のガソリンの値上がりで、列車通勤をする人が増えたというような矢先の事故でもあり、鉄道会社の安全対策の不備が悔やまれます。
そして時期を重なるようにテキサスには、超大型台風アイクが上陸。事前に避難命令がでていたものの、こちらでも死者30人を超す大災害となってしまいました。台風が去った後TVに映し出される光景は、ここがアメリカの都市かと目を疑うような散々たるもので、全く自然の猛威の下にはなす術がないという事を見せつけられたような惨事でした。人災,天災と今回立て続けにアメリカを襲った災難、その後息をつく間もなくやってきた経済危機。大手証券会社、リーマンブラザース社が倒産、続いてゴードマンサックス社と、報じられたかと思いきや、突如政府の関与で75兆円もの途方もない額の国家資金が調達されるというような展開で、今アメリカは次から次への怒濤のように嵐が吹き荒れています。



そんな状況の中、LAで今、心静まる神聖な音楽祭が開催されています。


WORLD FESTIVAL O
F SACRED MUSIC 

1999年からスタートした3年に一度のイベントで、今年で4回目、グローバルな視点で世界中のスピリチュアルなダンスや演奏がラインナップされています。様々な人種が集まる LAならではのユニークな音楽祭です。今月13日から28日までLA 内の様々なシアターや
教会、寺院などで催されています。

まず16日に、インドの舞踊家、Mythili Prakash の出演するSalam Yatra に出かけてきました。

第一部は,作曲家でリュートや笛と様々な楽器を操るマルチ演奏家、そして現在UCLA の教授でもあるDr.Racy 率いるアンサンブルによる中近東音楽の演奏。リュートや笛、ドラム、にバスも加わり、独奏、合奏織り交織り交ぜながら進行。後半、舞台に並んだ大小様々な大きさの13個のTibetan Bawlの音色がゲストアーティスト Michael Perriconeによって奏でられました。まさにジャンルを超えた心の奥に深くしみる音の世界にひき込まれていきました。

そして第二部は、いよいよインド舞踊

スーリアのマントラの独謡とともに登場した Mythili Prakash、太陽礼拝のポーズから舞台は始まります。美しい指先の動き、足首に巻かれた鈴の音、現実の世界からどんどん解き放たれていくように舞台に引き込まれていきました。マントラやキリタンの生伴奏とともに披露される舞を観るうちに段々と瞑想の境地、心が透明になっていくような感覚でした。

これからもすばらしいプログラムが満載。まさにに清浄なる、Sacred worldが、LAで展開されています。 

       Open your heart and listen ! 

http://www.festivalofsacredmusic.org/