2009年1月28日水曜日

LA Lakers 観戦 @STAPLES CENTER

昨日、Los Angeles Lakers のホームグランド、ダウンタウンのSTAPLES CENTER で行われたCharlotte Bobcats とのNBAのバスケットボールの試合は、2回に及ぶ延長戦にもつれ込み、終盤は観客総立ちで応援、スタジアムは多いに盛り上がった

7時半から、国歌斉唱とともに始まった試合は、ノースキャロライナ州のチーム、Bobcats の優勢でスタート。試合中盤、相手チームの選手が転倒し退場するといったハプニングがあり、その後からは試合の波が変わったように、Lakers がぐんぐんと追い上げ、花形スターKobe Bryant も期待に応える見事なプレイで次々と的確にシュートを決めていき、ついに逆転、会場は湧きに湧き上がった。試合の途中ではタイムアウトの度にLakers Garls が現れ、ダンスを披露、また会場のスクリーンに観客の顔が映し出されると、それに答えて特異のダンスを披露する人、大はしゃぎする子供達などなど、みんな目一杯のパフォーマンスを展開。"Kiss Me "画面なるものも登場、次々にカップルが映し出されるなか、微笑ましい老夫婦のカップルの姿が登場、観客の反応もよく、カメラマン本人も気にいったと見え、3回も登場し3度目のキスシーンに会場は受けに受けた。ゲームを挟んでの、楽しい幕間の余興の数々に気分もぐんぐん盛り上がる。
後半このままLakers 逆転か見えた試合転換、しかし相手もしぶとく、またしても追い上げられてとうとう延長戦に突入。もうこの時点で選手はみな流れる汗とともに疲労困憊の様子。現在Lakers は圧倒的な強さで一位を独走中であるが、今回の対戦相手、Bobcats にはずっと苦戦を強いられ、今回のホームグランドでの試合も連敗続きで今日は、意地でも勝ちたいところ。延長戦に入って終盤、とうとう5回目の反則を告げられてKobeの退場という事態に。そして迎えた2回目の延長戦。このとき嫌な予感を感じたのは私だけでは、無かっただろう。スクリーンに映し出される " make noise !" " Loud !" ともに声をはり上げる観衆の応援の力も及ばす、2回延長の末、110対117でまたもBobcatの勝利で幕が切れた。

おおいに盛り上がった今回の試合であるが、2回延長の終盤既にLakers の負けが確実になると、さっさと席を立ってかえりだす観客の姿には驚いた!実にあっさりすたもので、あの盛り上がりはなんだったの??
しかし、負けても勝っても、目一杯の応援で、気分はすっきり。平日の火曜日だというのに会場は大入り満員、子供ずれの家族、老若男女のカップルでいっぱいである。
一年を通じてスポーツ観戦を楽しむ事ができるアメリカでは、これはもう生活の一部なのでしょう。仕事をおえて一杯ならぬ、家族や友人と楽しむスポーツ観戦にアメリカの明るさを感じました。
会場を出ると、そこは美しいイルミネーションの別世界!街路樹の光のモニュメントが素晴らしく、LAらしい粋な光の演出です。

今朝の新聞、まずはスポーツ版に目を通すと、案の定昨日の試合の記事が第一面に。延長戦となったのは、今シーズン初めてだったとのこと。今回が初めてのLakers 観戦、負けはしたものの、大当たり!のゲームでした。


 

2009年1月26日月曜日

My First Opera "MAGIC FLUTE"

突然の友人からの電話、風邪を引いたので、代わりにオペラを観にいかないかとのこと。
演目はLAオペラ主催の "Magic Flute" 、モーツアルト最後のオペラ作品です。
ちょうど数日前にユニークな衣装の写真入りで舞台の様子を紹介した記事を目にし、興味をそそられていたところで、二つ返事で承諾。ダウンタウンに住む友人を誘って初めてのオペラ観劇に出かけてきました。
場所は、ダウンタウンのMusic CenterにあるLAオペラ専属劇場、Dorothy chandler Pavilion。その向かいにはLAフィルハーモニックのWalt Disney Concert Hallがあり、その他、Mark Taper Forum 、Ahmanson Theatre といった劇場を合わせ持つMusic Center は、NYのリンカンセンターに並び、アメリカでも三つの指に入る大規模な文化施設です。近くには、磯崎新氏建築の建物としても知られる現代美術館、MOCAもあり、Grand Avenue 沿いのこの一帯は、さしずめLAの芸術、文化のメッカという所でしょうか。

LAオペラの歴史は新しく、以前はNYオペラが定期的に巡業公演に訪れていたそうです。現在は、世界的に有名なテノール歌手、Placido Domingo が総監督を務め、年間のシーズンを通じてプログラムが組まれています。
今期5作品目となる今回の演目は、"Die Zauberflote" 、モーツァルトがドイツ語で手がけた生涯最後のオペラ作品として知られる"Magic Flute" 、「魔笛」です。
     Dorothy chandler Pavilion前、広場の噴水は、夜のイルミネーションとともに見事です。
LAに転居する前年の2006年、日本でモーツアルト生誕250周年を記念してNHKの衛星放送で「毎日モーツァルト」という番組が放映され、文字通り月曜日から金曜日まで1年間に渡って毎日一曲ずつモーツァルトの珠玉の名作を彼の人生の奇跡とともに紹介するという10分間の番組がありました。私もまさに「毎日モーツァルト」で、その番組をきっかけに今までのモーツアルト観が一転。それまでは、たぐいまれな才能に恵まれた夭折の作曲家、といった通り一遍のイメージしか持ち合わせていなかったのですが、その波瀾万丈な人生に圧倒され、モーツァルトが人生の中で様々な壁 にぶつかりながらも常に音楽を愛し、いつも自由で情熱的に妥協のない生き方を貫いたことに感動、番組 を見終えて、その35年という生涯は決して短くはなく、もうこれ以上は生きられないほど燃焼して生きたんだと感慨無量でした。そして私の中で、雲の上のモーツァルトから生きた人間モーツアルトとして変化、モーツアルト開眼となりました。遅ればせながら、NHKさん、素晴らしい番組をありがとう!

そんな個人的な思い入れもあって、今回初めて観るオペラの演目が、モーツアルトの "Magic Flute"とは!、心踊ります。

モーツアルト最後の作品として有名な「魔笛」は、当時困窮のどん底にあったモーツアルトが、ウィーンで書き上げた念願のドイツ語のオペラ作品。当時ウィーンでは、大衆劇が人気を集め、旅回り劇団の座長、シカネーダともに作り上げたこの作品は、従来のオペラ作品とは全く趣の違う、形式にとらわれない自由なスタイルのオペラとして登場したそうです。
舞台は、年代不詳のエジプト。まず舞台は王子タミーノが大蛇に襲われるシーンから始まります。LAオペラは、いつも衣装や舞台美術が斬新で目を引くそうですが、今回の舞台も驚きの色とデザインで多いに楽しめました。クラシカルなイメージのオペラとは印象が違います。カラフルな大蛇にピエロのような衣装の鳥刺しパパゲーノ、高僧ザラストロの衣装は猿の惑星?
ぬいぐるみのライオンは、まるでブロードウェイのライオンキングと、観てるだけでも充分楽しめます。
物語は王子タミーノと、愉快な鳥刺パパゲーノの奇想天外な御姫さま救出劇。
タミーノは、夜の女王からさすがった魔法の笛を、パパゲーノは、魔法の鈴をもって女王の娘パミーナを助けに出かけます。
様々な試練に直面しますが、二人には3人の童子が付き添い、いざというときには、空中に浮かぶコウノトリの船に乗って彼らを助けにやってきて、ボーイソプラノの麗しい歌声を披露します。そして目を見張るばかりの圧巻な衣装で登場した夜の女王!作品中の難曲「夜の女王のアリア」を極めて高い技術を要するとされるコロラトゥーラ ソプラノで見事に歌い終えるや会場は拍手喝采の渦に包まれました。
舞台は上品で生真面目な王子と、下品な言葉を吐いては観客を笑わせる陽気なパパゲーノを軸に展開していきます。主役は、もちろん王子タミーノですが、強烈な個性を放ち生を謳歌してありのままに生きるパパゲーノに段々魅了されていきます。そして舞台を見終わった後、王子も、パパゲーノも人間そのもの、モーツァルトその人、のように感じられました。
生きる喜びを体中で表現するかのように歌うパパゲーノのアリアでは大好きなグロッケンシュピールの音色が混じり、その澄んだ響きが今もよみがえってきます。      夜の女王の衣装はとびきりfantastic!

2009年1月21日水曜日

歴史に刻まれた一日 The Inauguration of Barack Hussein Obama

1月20日行われたアメリカ第44代オバマ新大統領の就任式は、まさに世紀の大セレモニー、ワシントン連邦議会議事堂前にはこの日200万人を超す記録的な数の人々が集結、人々の熱いまなざしの中、現地時間の正午から就任演説が行われました。


就任式に先がけ既にワシントンは祝賀ムード一色。就任二日前にリンカーンメモリアル広場で開催された祝賀コンサートもまた一大イベントでした。「We are one 」をキャッチフレーズに人種を超えてハリウッドの俳優や大物シンガーが集って出演、オバマ大統領の就任を祝って心からの歌やスピーチが繰り広げられそのコンサートの模様はHBOで放映されました。BonoやBruce Springsteen、Stevie Wonderと名前を挙げれば枚挙にいとまがない豪華メンバーが立て続けに登場、最後は黒人の歌姫、Beyonce の「America is Beautiful 」の歌で締めくくられ、人種を超えて祝いに集結した出演者達の晴れやかな表情と、演奏を聞き入るオバマ次期大統領の笑顔がともに印象深く感動的でした。  当日ワシントンまで出かけた知人のアルバムから 
       オバマ人形とともにナイスショット!

カリフォルニアタイムでは朝の9時から就任演説とのこと、
この日は早朝からTVの前にかじりつきでした。就任演説を前に数々のセレモニーが執り行われるなか、ソウル歌手の最高峰、Aretha Franklin の魂の歌声が披露されると、セレモニーも段々クライマックスへ。続いてJoe Biden 副大統領の宣誓式が執り行われ、そのあとスターウォーズやジョーズなどで知られるアメリカ映画の作曲家として名高いJohn Williams アレンジの "Air and simple gifts" (オリジナルは、シェーカー教団のJoseph Elder Brackett による"Simple gifts"という曲)がヨーヨーマのチェロ、パールマンのバイオリンにクラリネットとピアノの心に染入る見事なハーモニーで演奏されると、待ちに待ったオバマ新大統領の宣誓式がやってきました。宣誓式では最高裁判所長官の言葉に続いて誓いの言葉を告げるオバマ氏が口ごもるという思わぬハプニングが。実はとちったのは最高裁の方で、緊張のあまり順番を間違たのだとか。その間もオバマ氏は、慌てることもなく終始笑みを絶やさずで、その動じない姿にはまた感心しました。
そしていよいよこの日のクライマック、国民と、先祖への感謝の言葉で始まった18分の就任演説。 その力強い響きの中で最も心に残ったのは、"Hope over fear" と、"New era of responsibility"という言葉。
同時に演説を見つめる人々の表情もまた感動的でした。流れる涙を拭おうともせず演説に聴きいる人々の姿、先祖の写真を体中に貼付けて演説を見つめる黒人の姿、そして歓喜する人々、そのどの人の表情もみな明るく清々しい。アメリカの歴史は同時に黒人解放の歴史、自由獲得のための永遠に続くかと思われたその長い道のりの中で、ついにやってきた黒人の大統領就任というこの日は、多くの黒人にとって、まさに彼らのそして祖先の魂が救われた日なのだろうと思われました。一条の希望の光、そこに辿り着くことができた奇跡のような日なのだと。そしてアメリカ史上初めての黒人の大統領が誕生することによって、今まさに大国の自信を失いつつあるアメリカに、また前進していくための希望の光を、"Anything is possible, if we hope"というアメリカ再生への希望を国民の多くが抱いているのだとテレビの画面を見つめながら感じました。
政治は国民が作るもの。今日のオバマ新大統領の実現も国民が本気でアメリカを変えたいと思ったから。国民による国民のための政治という言葉とともに、アメリカの政治は国民が主役なのだということを肌で感じる一日となりました。

最後に、「希望と美徳をもって勇敢に現実の難局に立ち向かい、試練のときにも我々は、旅を終わらせることなく、そしてそこから翻る事無く、前を見据えて前進したと、後々の子孫に語れるようにしよう。」という言葉で締めくくられましたたオバマ大統領の就任演説は、これからやってくる苦難の時代を希望を失わずにみんなで乗り切ろうという決意表明のように聞こえました。
アメリカの新時代への幕開けが地球全体のよりより明日への希望の旅立ちとなる事を願います!    

             
           就任後早々、Greenhouse Fuel Efficiencyにサインするオバマ大統領

2009年1月6日火曜日

元旦ののどかな風景

明けましておめでとうございます。
大晦日は、知人宅の集まりでみんなと一緒に新年のカウントダウン、わいわいと楽しく新年を迎えました。
昨年のクリスマスの日も友人に家族と過ごす内輪の集いによんでもらい、プレゼントを交換したり、クリスマスソングを歌ったりと、とても心温るクリスマスの夜を過ごしました。今、こちらで暮らし始めて2年目の年を迎え、家族ぐるみでおつきあいできる友人に恵まれた事に夫とともに感謝しているところです。人との出会いは本当に人生の宝物ですね。

さて、2009年があけました。
元旦の日は、家にいる限り、まずお雑煮をつくります。我が家伝来の味は、鶏肉入りのだしを効かせた醤油味、夫の家は、白みそとのことですが、これは作る側の特権とずっと自分の好みで通しています。
そして引っ越し後の荷物がきれいさっぱり片付いた我が家で、何に追われる事無く、久々ゆっくとした朝をすごしました。
午後から友人に新年のメールを送り、日が暮れる前にと途中で切り上げて夫と近所の公園を散歩に出かけていきました。

LAの1月1日と言えば、近郊のパサデナの町で開催されるローズボールパレードが風物詩。そこでは、熱さのため観客数人が倒れ,救急車で運ばれたというような話を後で知りましたが、同じLAでも大違い、こちらは、海に近いせいでしょうか、少し霧のかかったひんやりとした天候でした。                  元旦の日のきれいに色づいたイチョウの木 
すぐそばの大通りを渡ると、ゴルフ場に隣接して公園につながっていきます。並木道にそって歩いていくと、巨大な松ぼっくりをふたつ見つけました。見上げてみると、なんとも背の高い松の木が空に向かってそびえています。
すれ違う人々の足取りも表情も清々しく、犬を散歩させてる人、ジョギングをする人、バスケットに興じる若者達、どの風景もいつもとは違ってゆったりとした時間が流れているように感じられます。ちまたの不況のニュースまるでここではどこかの違う星の話のような、のどかな元旦の風景です。 公園の一角、テニスコートのそばに小さなカフェをみつけました。


今年は、いよいよオバマ新政権が始動です。何とも1929年の大恐慌数以来という世界中を巻きこんだ歴史的な大不況に居合わせてしまったようです。問題山積、先の見えない時代に突入するわけですから、試行錯誤は必至。でも同時にこれから歴史的に大きく何かが変わる時代の幕開けである事は確かだと思います。新しく生まれかる事を決意し、期待を込めて国民が選んだ新政権。オバマのスローガン Yes, we can! を力に、人も国もみんなで力を合わせれば、今から地球も変わるはず! 2009年が地球にとって、そしてそこに住む人々にとってよりよい新時代への旅立ちの年となりますように。















  公園からの帰り道まだ5時だというのにすっかり日が暮れました。公園の向かいは、FOXフ社のスタジオ、
  今月13日からまた人気リアリティー番組、America Idol がスタートするようです。
  その先にある2棟のコンドミニアム、一見何の変哲も無いコンクリートの建物にしか見えないのですが、
   日本ではMIHO美術館を
建てた事でも知られる世界的な建築家、イオ ミン ペイ氏による設計だそうです。