2009年3月14日土曜日

南カルフォルニアの春

今週からいよいよサマータイムがスタート、一挙に日が長くなってきました。まだ朝晩の空気はひんやりするものの日中の太陽の日射しは強くなり、またカルフォルニアの明るい光がもどってきたようです。
近所の公園の桜の花も満開となり、道沿いの緑の中にもかわいい花々が顔をだしています。気分はうきうきと春の訪れを感じる今日この頃です。

春がやってきたらぜひ行ってみようと昨年から思っていた場所があります。LAから車で北に1時間半ほど行ったランカスター市の西のモハエ砂漠に位置するAntelope Valley California Poppy Reserve、カルフォルニアの州花であるオレンジポピーの花の群生が見られる保護区として有名なState Park です。
週末が解禁日とのことで、さっそく春一番と出かけてきました。早朝は霧がかかり、どんよりとしたお天気でしたが、到着した頃には太陽も顔を出し、くっきりと晴れたいいお天気となりました。

California Poppy の丘、Antelope Valley

カルフォルニアの春を代表する花のひとつが、California State Flower として知られる色鮮やかなオレンジに輝くポピーの花。カルフォルニアはここでしか見られないネイティブフラワーの宝庫ですが、この花もそのひとつ。かつてはカルフォルニア州全体に群生したそうですが、今ではすっかり数が減り、広大な斜面一面オレンジに染まるような群生が見られる場所はここだけとなってしまったそうです。昨年5月に、ヨセミテ国立公園からセントラルバリーを超えて、大西洋岸の町モントレーへ抜け、そのあと海岸線をずっと南下してロサンゼルスへ戻るといったルートでカルフォルニアを回る旅をしたおり、数カ所でオレンジに染
まるポピーの花に出会いこの花が州花だと知りました。Joshua Tree
その時点ではまだ保護区で大切に維持されているといった危機的状況は知りませんでしたが、新聞の記事などを通じて今やポピーに限らず数多くのカルフォルニア生まれのワイルドフラワーが、年々姿を消して行っているとのことを知らされました。
公園内のビジターセンター内のパンフレットにもWhere has flower gone”という言葉がまずとびこんできました。

それでも春です!
ここはやはり名だたる野花の宝庫、朝到着した頃には蕾だったポピーの花も太陽が高くなるとともに開くはじめ、丘を登って行くと数々の春の可憐な花が斜面一面、ピンクにイエロー、ブルーにホワイトと色とりどりのパッチワーク、見事です!
10時からスタートしたレンジャーツアーで今年の花の状況や今見頃のエリアなどいろいろ為になる話が聞けました。花の色や数は毎年冬の雨量によって異なるそうで、今年の冬も雨が多く、ポピーのオレンジ色は最高だそうですが、花の為には少々降りすぎたようで、草の方が育ちすぎてしまい、全体に緑のしめる割合が多いようです。これもすべて自然のなせるわざですね。   
                          馬のたてがみのような茎が特徴のFiddlenec

カルフォルニアポピーの太陽のような鮮やかなオレンジカラーはまたゴールドとも称され、
Golden State とも呼ばれるカルフォルニアのイメージに重ねられるようです。華やかな色を放っていますが、花びらは一重で清楚、すっきりとした出で立ちちです。今回レンジャーの説明でこの花の首にあるリングの存在を知りました。ちょうどそばに花びらが散ってピンクのリングをあらわにしたポピーがありました! その姿もまた素敵です。






   
     Calfornia Poppy の花 花が散った後のリング 上の蕾の写真にもリングが見えます




1,745エーカーの敷地をもつ公園内はトレイルコースがいくつかあり、春の散歩にはうってつけの場所です。既に蜂も花から花へと大忙し、蝶も花に群がって、花の生命力あふれるこの季節、私も花からエネルギーをもらってかえってきました。













ポピーのオレンジが丘を覆い、オレンジ色に染まるのは、4月半ば頃だそうです。