2009年8月31日月曜日

Summer heats up in LA

8月も終盤、一ヶ月ぶりのブログとなりました。
今年は、June gloom と呼ばれるすっきりしない雲行きの天気が長引き、遅くやってきた夏でしたが、それでも時の早さは同じ事、今年もまた7月、8月と夏はみるみる間に過ぎていきました。

今年の夏の休暇もまたアメリカの国立公園に出かけていきました。アメリカで何が一番感動するかと尋ねられれば、迷わずその雄大な自然!と答えるでしょう。今住むカルフォルニア州をはじめ、アメリカ西部には大自然を満喫できる素晴らしい国立公園が数多く点在しています。
昨年の春は、カルフォルニア州のヨセミテ国立公園へ、夏には、大好きなキャニオンを見たいと、かねてから熱望していたアリゾナ州のレイクパウエルまで車で走り、更にアメリカ先住民の率いるジープに揺られアンテロープキャニオンを訪ね、その後ユタ州のザイオン国立公園を回りました。
そして、今年は、念願のイエローストーンへ。

YELLOWSTONE NATIONAL PARK


イエローストーンは、アメリカの国立公園生誕の地であり、同時に世界で最初の国立公園で、ユネスコの世界遺産にも登録されている世界屈指の自然の宝庫です。
実に有名なイエローストーンですが、いったいどこにあるのか?? まず地図で場所を確認するといった所からスタートし今回もまた夫とともにDiscovery America と、5泊6日の旅に出掛けていきました。
今回は飛行機でまずはユタ州のソルトレイクシティーまで飛び、そこからレンタカーでイエローストーン国立公園へ向けて出発しました。私たちが宿を予約した国立公園の西口のゲートまで、なんとユタからアイダホ、ワイオミングそしてモンタナと4州にまたがるドライブとなりました。
その道中の雄大な大平原と山並み、どこまでも続く牧草地や穀物畑で出会うのは馬に羊に牛と動物ばかり。日が暮れて到着したイエローストーンは、ワイオミング州の北西、ちょうど北はモンタナ州の境界に接するように位置しています。公園内は実に広大で、スポットを見学しながら車で一周するだけでも少なくとも3日はかかるといったスケールです。地形によって園内は5カ所に区分けされ、いまでも熱水をあげる温泉の宝庫、カイザーエリア、滝と渓谷が見事なキャニオンエリア、フライフィッシングで有名なレイクエリアに、草を食むバイソンなどが見られるプレーリーが広がるルーズベルトエリア、そして今も刻々と形を変えているという白い石灰の段丘が見事なマンモスエリアと実に様々な顔を持っています。鮮やかなエメラルド、透き通るサファイア、そして強烈なマスタードにオレンジと自然界のなんとも素晴らしい彩りの温泉群、ぼごぼと音をあげて熱水が吹き出す様はまるで原始の地球を見ているようで、地球の計り知れないエネルギーを感じます。
特異な地形とともに、ここはまた野生動物の宝庫としても知られ、今回の旅では、今では最も見る機会が少なくなったという灰色狼の姿をキャッチすることができました。期待のグリズリーやブラックベアー、そしてムースの姿は見れませんでしたが、草を食むバイソンやエルク、ちょっと珍しいところでお尻やお腹が白い鹿のようなPronghorntといった動物達との出会いが今回の旅をいっそう楽しいものしてくれました。





約1時間おきに熱水を吹き上げる
イエローストーンの代表的な間欠泉 Old Faithful Geyser















Artist Point と呼ばれる渓谷はまるで絵をながめている様















石灰が堆積してできた特異な形状の温泉段丘

Terrace Mountain











GRAND TETON NATIONAL PARK


イエローストーン南には、隣接してロッキー山脈群のひとつである、美しいグランドティトン(Grand Teton)国立公園が続きます。
イエローストーンの後はグランドティトン国立公園を北から南へと移動。ここは切り立った山頂を持つティトンの山並みがまるで絵のような風景です。裾野の草原は、香り高いセージの株が一面に茂り、色とりどりの夏の花に彩られて清浄な空気に満ちあふれています。山を背景にした湖もまた素晴らしく湖ではこの時期、ボートや水遊び、ほとりでは読書を楽しむ人々の姿、みんなその豊かな自然の風景の中でゆったりとした時間を過ごしています。なんだか今日の宿へとあわただしく先を急ぐ旅行者の自分たちの姿がおろかしく感じられてきます。いつかここでこんな風にのんびり一日を過ごしてみたいなという気持ちでグランドティトンを後にしました。またいつか訪ねて行きたい素晴らしいところです。

延々走ったワイオミング州、その面積は、アメリカで10番目と広大ですが、人口はなんと50州中50番目で最少。
州内の土地の多くが国立公園や国指定の森林に指定されていることもあるでしょうが、今回車で走ってみて納得です。ほとんど道中目にするものといえば、延々と続く牧草地に、そこで草を食む馬に牛に羊たちと、動物の姿ばかりでした。

周囲を山に囲まれた美しいソルトレイクシティーの空港を後にして、ロサンゼルス空港到着は日曜の夜。
空港近くの駐車場に預けておいた車をピックアップして、いつものフリーウェイへ。日曜の夜だというのに凄まじい車の波が猛スピードで走り抜けていきます。一瞬背筋がゾッ!となり、旅の余韻は一気に吹っ飛んでいきました。
LAに戻ってきました。ここは、車と人のひしめく大都会。

さて、8月も終わりを迎えてLAは、 気温が一気に上昇、夏は後退するどころか、ヒートアップ現象で、乾燥と高温のため山沿い近郊では数日間に渡る大規模な山火事が発生している始末です。そして今日も気温は、一段と高い。
炎とともに異様な暑さが続きそうです。