2009年6月26日金曜日

Forever Michel Jackson

先週のNBLの決勝戦、7年ぶりのレイカーズの優勝で湧きに湧いたLAの町。盛大な祝賀パレードが催され、その費用はなんと2ミリオン、その半分はロサンゼルス市が負担という話に、この不況時にけしからんと反対意見の声があがるや、それならばその半分を寄付しましょうとの人物が現れ、とまさにアメリカ的に問題解決! 予定通り華やかにパレードは執り行われた。その様子はTVで生中継され、祝いにかけつけた大勢の人々が見守る中、LAの町は お祝いムード一色に染まった。究極のプレイで今期MVPを獲得したレイカーズのスパースター Kobeの笑顔が最高に輝いていた。

そんなLAを舞台に今週は一転、突然のマイケル・ジャクソン死亡報道、そしてチャーリーズエンジェルで知られる女優ファラ・フォーセットの訃報も重なり、ハリウッドにその名を刻むスーパースターの衝撃のニュースにメディアの話題は一色に塗り替えられた。

70年代を象徴するスーパースター、ファラ・フォーセット。ちょうど先月、再発した肝臓癌克服のためドイツでの最先端のキモセラピー治療と戦う姿がドキュメンタリー”Farra's Story”として赤裸々にTV放映されたばかり。癌の再発にもひるむことなく挑みつづけるその姿に、何事も力で対峙するアメリカ的なものを重ねて見るような思いがしたが、ぎりぎりのところで生きる人の姿は美しく感動的だった。中でも後半治療の副作用で、彼女のトレードマークの見事な金髪が抜け落ちていくシーンは、最も胸につきささった。丸坊主となった姿で画面に姿を現したファラ・フォーセット、彼女の表情は澄み切って今まで以上に美しく感動的だった。ファンからの手紙を宝物のように読む彼女の姿、ドラッグ中毒の息子が刑務所から末期の母親を訪ねてくるシーン、事情を知らない私は息子のその足に繋がれた鎖に驚きながら、今回のドキュメンタリーが、有名人であるが故に過去に病院から彼女の癌治療の詳細が漏れたというプライバシーの問題にも起因している事で、今回あえて自らすべてを記録として公開した彼女の赤裸々さに圧倒される思いだった。ずっとそばで彼女を見守る伴侶のライアン・オニールやエンジェル時代の親友との絆、人間に生きる力を与えているのは人とのつながりなのだとしみじみ思う。生きることの意味は、癌であろうが無かろうが変わらない普遍のものなのだということを見せてもらった。
今はもう安らかに、、、「きっと神様がもうこれ以上がんばらなくてもいいんだよと言ってくれたのだとな」と、訃報の記事を目にしながら夫が一言。私もまた同じ思いである。


Forever Michel Jackson


"King of Pop is dead at 50
" との見出しとともに飛び込んだマイケルジャクソンの死亡報道。
ここLAを舞台に世界が震撼、新聞では連日のトップの記事が続き今メディアは目にするもの耳にするものすべてがマイケルジャクソン一色に染まっている。
80年代を象徴するスーパースターマイケルジャクソン、90年代にはエンターテイメントの世界から遠ざかり、私生活の奇行ぶりばかり取りざたされていたようだが、今年数年ぶりにカムバックとなり、世界ツアー直前での出来事だった。初日のロンドン公演を目前にひかえ、ダウンタウンのSTAPLE CENTER での調整を終えて帰宅した直後の心臓発作、原因は死亡解剖の後でとはいいながらも薬のOVERDOSE? 復帰の為の過度の練習?と様々な憶測が飛びかっている。
連日TVの画面に映し出されるマイケルジャクソンの姿、その歌とダンスで繰り広げられる超越したパフォーマンスには今更ながら驚かされる。彼自身が音楽そのもの、ダンスそのものようだ。常に進化し続けるマイケルジャクソンのその舞台はどれをとってもEXTREME 、まさに極限の域。
世界の人々を魅了して名声とともに手にした富もEXTREMEなら
その成功と表裏一体をなす、それとバランスするかのような負の要因のもまたEXTREME。
ピーターパンを夢見て失われた子供時代をうめる現実逃避のユートピア、NEVERLAND。
整形や、白人化で奇怪に変貌する容姿。
プレスリーの置き形見との結婚に離婚。養子問題、裁判事件、、、 

どれもまるでアメリカという国を体現しているように思う。個人の才能を圧倒的なお金の力で成功という形に変えてしまうアメリカのシステム。お金があればあるほどHuman life から遠ざかり幸せは見えなくなる。マイケルジャクソンを通じてアメリカというものを改めて見つめ考えさせられる思いがする。

今画面に次々とと映し出されるマイケルジャクソンの姿。
ジャクソン5の頃の生き生きした笑顔に心救われる。
はち切れんばかりの歌声、歌って踊ることが最高に幸せそうだ。
その後、不動の成功と名声を手にどんどん進化するように変貌して行くマイケルジャクソン。
しかし、今亡くなって、改めて私たちの前に鮮烈に蘇ったマイケル・ジャクソンのその姿は、すべての負の要因を超越して、ひたすらに美しいと感じる。
その舞台は極限でPURE、そしてその生き様は痛々しいほど人間的で澄んでいる。

50歳再スタートの舞台は、THIS IS IT!

今、その命と引き換えに、MICHEL JAKSON FOREVER!!








7月7日に
MICHEL JAKSONの追悼式が執り行われることとなったSTAPLE CENTER
そこには特大ポ
スターが設置され、メッセージを書き込む人々の列が







 














   

2009年6月9日火曜日

Malibのインド寺院と古代ローマ邸宅

Sri Venkateswara Temple

6月に入ってもすっきりしないお天気が続いているLAですが、週末の日曜日は朝から気持ちよく晴れ、LAの町からもほど近いサンタモニカベイの海沿いに広がる美しいビーチタウン、マリブ へと出かけていきました。まさにマリブ日より!マリブと言えばサーフィンにセレブの豪邸といったイメージですが、今回出かけた先は、ビーチならぬ、 Sri Venkateswara Temple、別名Marib Templeとしても知られるヒンズー教のインド寺院です。昨今頻発している山火事でも知られることになったマリブ、海を背景にすぐ目の前にはサンタモニカマウンテンの山並みが広がり、山と海に囲まれた実に自然豊かな景観です。そんなマリブの町の山側、Calabasas の丘の麓にSri Venkoteswara Templeの白亜の寺院がたたずんでいます。
               
        青空の下、眩しい白さ!Sri Venkoteswara Temple
マリブの山道にをたどり、緑の丘から突如目の前に現れた真っ白な建物! 青空の下、あまりにも美しいコントラストを放っています。そしてここもまた、先月訪ねた台湾のHsi Lai Temple、先週のWat-Thai Templeと同様、本国(南インド)の伝統的な建築様式で建てられた本格的なスタイルを持つ寺院でした。まず目に入るのは、お寺への入口となるgopuramと呼ばれるピラミッド型の石造りの塔。外面には龍や獅子、蓮の花など様々なモティーフの彫りものが施されていてとてもデコラティブです。そのエキゾチックな様を見ているだけで、もうはるかインドにやってきたような気分になります。信者の人たちに見習ってまずは外で靴を脱ぎ、裸足になって中に入って行きました。そこには、中央の大きなお堂を真ん中に四方に小さなshrine、聖堂があり中にはラマ、クリシュナといったヒンズーの神様が祀られています。信者に混じって、まず小さなお堂を順番に回り、神様にお祈りをします。既に石の床は太陽をあびて足の裏はぽかぽかと暖かく、裸足でお堂を回っていくのは何とも気持ちのよいものでした。そして最後本堂へ入っていくと、数名の僧侶に混じって一人オレンジの衣を身につけた長老らしきお坊さんの姿が見受けられました。その独特の風貌、醸し出される雰囲気に突然奥深いインドの山村に迷い込んだかのような戸惑いを感じました。祭壇の方に足を運ぶとそこにははシバ神のシンボルであるリンガムが祀られています。しばらくして若いお坊さんが祭壇にやってきて何やら儀式のようなものが始まりました。まず最初に花の汁のようなうす黄色の聖水が手のひらに注がれそれを口に含むと、次には真鍮の椀のようなものが順番に頭にかぶされていきました。これまた見よう見まね、流れに任せて儀式は知らない間に始まりそしてとどこおりなく終わっておりました。初めてのヒンズー教の礼拝に神妙な気分です。

大黒天に、毘沙門天に、弁財天と、日本の神々もまたヒンズーの神々の生まれ変わり。「すべてを呑み込むヒンズー教、、、」とあった本の中の一節がふと頭に浮かんできます。
お寺を出ると、再びそこにはカルフォルニアの青い空が広がっています。その青空の中でひと際白く輝くインド寺院。
ここはインドか? はたまたアメリカか?
空に境があるじゃなし、世界はひとつにつながっています!

  Sri Venkoteswara Temple: 1600 Los Virgnes Canyon Road, Calabasas, CA 91302
   アメリカにおけるヒンズーコミュニティーの礼拝堂として地域のボランティアを中心
   に運営され、一般にも開放されています。



さて午前中ヒンズー寺院でお祈りを済ませ、午後からはマリブの海沿いに建つ、古代ローマの邸宅、The Gettty Villaへと一足飛びです。
海岸線まではマリブの渓谷沿いの道を通り抜けることとなりました。道路には、"Sceanic View" とのサインが!しばらくすると渓谷の谷間を縫うように飛ぶヘリコプターに遭遇、そして私たちの車と並ぶようにしてすれ違います。ワァー!と歓声をあげるやいなや今度は、対向車線にフェラーリの車が次から次へと轟音をあげて通りすぎていきます。その数は際限なく赤,黄、緑、紫、 etc. と実にカラフル。つい先ほどのインド寺院から一転、今度はまるでハリウッド、映画の中に入り込んだかのような世界にここはマリブとガッテン!

さていよいよ右手に緑のキャンパスが見えてきました。サンタモニカベイを目の前に臨むPepperdine大学 のマリブキャンパスです。なんとも素晴らしい眺め! そして目の前はもう海です!!
そこからは海沿いをしばらく走るとゲッティ・ヴィラに到着です。















The Gettty Villa



高級邸宅地として知られるマリブの海沿いに建てられた、石油王 J•ポール・ゲッティー の邸宅The Gettty Villahttp://www.getty.edu/visit/
現在は美術館として、ギリシャ・ローマの古美術品の収集家として知られるゲッティー氏のコレクションが一般に公開されています。コレクションの公開を目的に美術館として開館したのは1954年に遡り、その後火山の噴火で埋まった古代ローマの邸宅パピルス荘を復元する形で新たな建物が建造され、1974年にゲッティ・ヴィラとして新たに開館したそうです。1997年、ロサンゼルスの名所としても有名なゲッティーセンターがオープンする半年前一時改装の為ながらく閉館となっていたのですが、2006年に再びオープンされ今とても人気の高い美術館です。
入場は人数を制限しているため、ネットで予約をいれなければなりませんが、ゲッティーセンター同様、入場料は無料、駐車料金の10ドルのみで入館できます。
海を面した一号線沿いに、邸宅の門がありそこをくぐって丘を登るように進みます。車をとめてからその先はまた更なる傾斜で、まさに丘の上の邸宅です。エレベーターもありますが階段をのぼって行くことにしました。のぼりきると緑で埋まった敷地の間から覗くように太平洋が臨めます。ここで一息、そこから美術館の建物はまだ先です。想像したよりもずっとビッグスケール。さすが、当代随一の金持ちであったゲッティーの夢の邸宅です!
少しいくと、古代式の円形劇場が現れその規模にびっくり、そしてその先に美術館の建物が見えました。建物は中庭を囲むようにいくつかのギャラリーとして設けられそこに美術品が数多く展示されています。建物もさることながら内装もまた本格的に復元され、壁や床の大理石に至まで見事鑑賞の対象です!建物の回りには大庭園を含め4カ所の庭があり、美術品のみならガーデンツアーも用意されています。美術作品は、古代ローマが中心ですが、ギリシャのオリジナルも多く、美術本で目覚えがある作品もチラホラ、素晴らしいコレクションでした。今、LACMA(ロサンゼルスカウンティーミュージアム)ではポンペイ展が開催中、ちょうど先月出かけて、古代彫刻もいいものだなと思っていたところで、じっくりと楽しむことができました。
入場制限はあっても時間制限はありません。現代によみがえった古代ローマの邸宅での美術鑑賞、潮風に吹かれながらゆったりとした時間を過ごせます。お腹が減ったら美術館のカフェもおすすめです。

休日のマリブ、インドの寺院から古代ローマの大邸宅へと時と空間を駆け抜けてた一日でした。

2009年6月3日水曜日

華麗なる Wat Thai Temple

6月になりました。今月からいよいよ「Balance of Life」始動、まずは、週一回のヨガのクラスからスタートです。クラスを通じて人々との出会いを大切に、自己研鑽の場としてしっかり取り組んで行きたいと思っています。
週末5月最後となった日曜日、そんな私のクラスを支援してくれる友人と、North Hollywood にあるWat Thai Temple へと出かけて行きました。
朝のヨガでしっかりお腹を減らせた私たち、高速を降りてほどなく到着したそのエキゾチックなお寺の外観に歓声を上げながらも、まずは野外のフードコートへ一目散。おなじみのパッタイなどガラスケースに並んだお惣菜をいくつか選んで、なんとか間に合ったランチにとりあえずほっと一息です。既にランチタイムは過ぎ、食事をするのは私たちだけでしたが、ちょうどすぐそばのホールから太鼓や鈴の音が聞こえ、なんとも生演奏を聞きながらのHappy Hourとなりました。

ここLAは実に多彩で多様なエスニックの宝庫、Wat Thai Temple もまた前回訪ねた台湾のHsi Lai Temle と同様、そんなLAを彩る代表的なアジア寺院のひとつです。寺院内に足を踏み入れるともうそこはタイランド!
お寺の入口には色鮮やかな衣装の巨大な2体の守護神が構えています。そこで写真を撮ろうとすると、太陽のようなオレンジ色の衣を身に着けた若いお坊さんが、二人を入れて採ってあげましょうと声をかけてくれました。カメラを手渡そうとすると、直接渡してはいけないらしく、いったんカメラを置くように指示され、そのあとで手にされました。お坊さんに写真を撮りましょうと、声をかけられたのも初めてでしたが、この行為もまた新鮮でした。
その後少しお坊さんと話をし、タイでは兵役のように若い頃に一度お寺に修行に出るのだそうで、そのあとまた世間に戻ることも自由だというようなことをうかがいました。
お寺の中には正面の奥に金色に輝く美しい仏像が鎮座しています。
タイ特有のスレンダーな仏像で、顔の表情はやさしく眺めているだけで心がなごみます。
仏像のすぐ前まで近づいていくと、お賽銭を入れる真鍮の丸い入れ物がいくつも並んでいるのが目にとまりました。どこの入れればいいのかな??と思っていると、それを察したかのように近くにいた信者らしき男性が、賽銭箱は曜日順に並んでいて、生まれた曜日に入れるのだと親切に教えてくれました。そして(慌てることなかれ!)、私たちのように何曜日に生まれたか知らない人の為にも最後にひとつちゃんと用意されていました。
ご親切なその方、日本とタイは「仏派は違っても同じ仏教徒」などと言いながら、今度は隣に座っていらっしゃる小さな緑色の仏像についても教えてくださいます。名はエメラルド仏、そしてタイには全身エメラルドでできた仏像があるのだと誇らしげにおっしゃられます。とても特別な仏様のようです。エメラルド仏に願い事をして叶ったら、お礼に卵をお供えにもってくるのがならわしだそうで、この仏像の後ろにもたくさんの卵があるそうです。そういえば、ランチの一品はきれいな黄色の半身のゆで卵が入った料理だったこと
を思い出しました。おもわず「今日ランチにここで卵を食べました!」と言うと、隣に座っていた友人は、そんなこと言っちゃぁ〜(まずいかも?)と苦笑い、私の方では食べたからきっとご利益あるんじゃない?なんて調子なのですが、、。ご本人の耳には届かなかったとみえ、つづいて黄色い蝋燭と3本の長いお線香が手渡され、蝋燭に火をつけて手を合わせたあと、お線香を外の香炉にたてにいきました。
エアメラルド仏と思いがけない出会いでした。

「タイの人は笑顔が美しい!」以前一度タイに行って以来の印象です。そしてここWat Thai Templもまた素敵な笑顔にあふれていました。

お寺の中では別の先輩格のお坊さんがお寺や仏像の説明をしてくださいました。
以前日本に行ったことがあるとのことで、日本語も上手に話されます。そして来月はまた東京荒川区にあるタイのお寺に行き、3ヶ月間日本語を勉強するのだとお話でした。
お話のあと、ぜひ3ヶ月後に日本語が話どれだけ上達したか話をしに来てください。とこれまたとびっきりの笑顔で言われました。

はーい!!必ず来ます! できれば1ダースの卵を持って。