2009年1月21日水曜日

歴史に刻まれた一日 The Inauguration of Barack Hussein Obama

1月20日行われたアメリカ第44代オバマ新大統領の就任式は、まさに世紀の大セレモニー、ワシントン連邦議会議事堂前にはこの日200万人を超す記録的な数の人々が集結、人々の熱いまなざしの中、現地時間の正午から就任演説が行われました。


就任式に先がけ既にワシントンは祝賀ムード一色。就任二日前にリンカーンメモリアル広場で開催された祝賀コンサートもまた一大イベントでした。「We are one 」をキャッチフレーズに人種を超えてハリウッドの俳優や大物シンガーが集って出演、オバマ大統領の就任を祝って心からの歌やスピーチが繰り広げられそのコンサートの模様はHBOで放映されました。BonoやBruce Springsteen、Stevie Wonderと名前を挙げれば枚挙にいとまがない豪華メンバーが立て続けに登場、最後は黒人の歌姫、Beyonce の「America is Beautiful 」の歌で締めくくられ、人種を超えて祝いに集結した出演者達の晴れやかな表情と、演奏を聞き入るオバマ次期大統領の笑顔がともに印象深く感動的でした。  当日ワシントンまで出かけた知人のアルバムから 
       オバマ人形とともにナイスショット!

カリフォルニアタイムでは朝の9時から就任演説とのこと、
この日は早朝からTVの前にかじりつきでした。就任演説を前に数々のセレモニーが執り行われるなか、ソウル歌手の最高峰、Aretha Franklin の魂の歌声が披露されると、セレモニーも段々クライマックスへ。続いてJoe Biden 副大統領の宣誓式が執り行われ、そのあとスターウォーズやジョーズなどで知られるアメリカ映画の作曲家として名高いJohn Williams アレンジの "Air and simple gifts" (オリジナルは、シェーカー教団のJoseph Elder Brackett による"Simple gifts"という曲)がヨーヨーマのチェロ、パールマンのバイオリンにクラリネットとピアノの心に染入る見事なハーモニーで演奏されると、待ちに待ったオバマ新大統領の宣誓式がやってきました。宣誓式では最高裁判所長官の言葉に続いて誓いの言葉を告げるオバマ氏が口ごもるという思わぬハプニングが。実はとちったのは最高裁の方で、緊張のあまり順番を間違たのだとか。その間もオバマ氏は、慌てることもなく終始笑みを絶やさずで、その動じない姿にはまた感心しました。
そしていよいよこの日のクライマック、国民と、先祖への感謝の言葉で始まった18分の就任演説。 その力強い響きの中で最も心に残ったのは、"Hope over fear" と、"New era of responsibility"という言葉。
同時に演説を見つめる人々の表情もまた感動的でした。流れる涙を拭おうともせず演説に聴きいる人々の姿、先祖の写真を体中に貼付けて演説を見つめる黒人の姿、そして歓喜する人々、そのどの人の表情もみな明るく清々しい。アメリカの歴史は同時に黒人解放の歴史、自由獲得のための永遠に続くかと思われたその長い道のりの中で、ついにやってきた黒人の大統領就任というこの日は、多くの黒人にとって、まさに彼らのそして祖先の魂が救われた日なのだろうと思われました。一条の希望の光、そこに辿り着くことができた奇跡のような日なのだと。そしてアメリカ史上初めての黒人の大統領が誕生することによって、今まさに大国の自信を失いつつあるアメリカに、また前進していくための希望の光を、"Anything is possible, if we hope"というアメリカ再生への希望を国民の多くが抱いているのだとテレビの画面を見つめながら感じました。
政治は国民が作るもの。今日のオバマ新大統領の実現も国民が本気でアメリカを変えたいと思ったから。国民による国民のための政治という言葉とともに、アメリカの政治は国民が主役なのだということを肌で感じる一日となりました。

最後に、「希望と美徳をもって勇敢に現実の難局に立ち向かい、試練のときにも我々は、旅を終わらせることなく、そしてそこから翻る事無く、前を見据えて前進したと、後々の子孫に語れるようにしよう。」という言葉で締めくくられましたたオバマ大統領の就任演説は、これからやってくる苦難の時代を希望を失わずにみんなで乗り切ろうという決意表明のように聞こえました。
アメリカの新時代への幕開けが地球全体のよりより明日への希望の旅立ちとなる事を願います!    

             
           就任後早々、Greenhouse Fuel Efficiencyにサインするオバマ大統領

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