2008年10月10日金曜日

LAフィルハーモニック @Walt Disney Concert Hall

10月にはいり、LAフィルmusic centerでの LAオペラ、ダンスなど年間シーズンがスタート。ここLAも「芸術の秋」到来といった所です。今月はじめ年間席をサブスクライブしている友人の招待で、さっそくLAフィルのコンサートへいってきました。
会 場は、LAフィルのために 2003年に構想から12年もの歳月をかけて建てられたウォルトディズニーコンサートホール。建築家ゲーリーの代表作のひとつで、今やLAのイコン的存在 です。流線を描いて銀色に輝く外観は、見る角度によって異なる表情をもち、全くすごいとしか形容しようがないほど独自なスタイルを放って存在して います。スティールの外観とは一転してホール内はステージから天井にかけて全面ナチュラルな木製パネルに覆われています。内装はサ ントリーホールを手がけた事でも知られる日本の音響設計事務所によるものだそうです。 ここで音楽を聞くのは今回で2回目。
席の方はは大半が、年間のサブスクライバーで押さえられています。前回は、オーケストラ席で舞台は目の前、まず目に入るのが演奏者の靴というような席でした。船をイメージしたという流麗なホール内を眺めながめながら、どんな音が聞こえてくるのかわくわくと演奏が始まるのを待っていたのですが、予想外に音の方は固く、あまり感動を覚えませんでした。今回は、ピアニストの友人の誘いで、彼女がサブスクライブする席は2階のサイド。音は上に広がるので、音楽を聴くに は上の席の方がいいとのことで、そしてこの位置からだと、オーケストラ全体がよく見えて演奏者の様子もしっかり観察できるのだとか、彼女こだわりの指定席です。プログラムは、17年間に渡ってLAフィルの音楽監督を務め、今期が最後となるフィンランド出身の指揮者エサ=ペッカ サロネンによるもの、会場は満員状態です。一部の最後に演奏されたドビュッシーの「海」、波を思わせるようなバイオリンやハープの音色が美しく印象的で した。二部の最後は、ラヴェルの「ボレロ」。まずかすかにドラムの小刻みなリズムが聞こえてきます。その音はまるで時計の振り子のように正確に、そしてタンタンと途絶える事なく続いていきます。どこから聞こえてくるのか、その音の主を探し当てると、しばらくしてフルートの音が加わります。またしても音の在処を キョロキョロ、みつけた!とおもいきや、今度はオーボエが.....なんとも楽しい音の主探し、そして次第に曲は大勢の演奏家を巻き込んで大きなうねりに 発展していきました。ティンパニーやゴングの迫力ある音も印象的でしたが、なんといっても曲の最初から最後まで一糸乱れぬリズムを貫くドラムの音に感動させられました。演奏後、指揮者の指揮棒が数名の演奏者に向けられます。その中にはこドラムの演奏者の姿も!彼 が立ち上がると、待っていました!とばかり大きな拍手を送りました。生の音楽の素晴らしさを堪能できたコンサート でした。
今月下旬サロネン率いるLA フィルの演奏が、東京のサントリーホールでも催されるそうです。
musiccenter.org
LAOpera.com
laphil.org

ディズニーコンサートホールでは、LAフィルの他にも小ホールで演奏される Red Cat と いうシリーズがあります。こちらは新しい実験的な音楽やパフォーミングアートなど様々なスタイルのものが組み込まれたユニークなものです。プログラムをめくると、前日なんと往 年の前衛ロックミュージシャン、ルー リードが出演していました。今なおexperimentalな音楽を発信し続けているようです。
redcat.org

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