2008年5月3日土曜日

LAは花盛り

日本からLAに戻ってきていつもと違う風景に驚きました。緑は冴えて、木たちはみんな色鮮やかな花を身にまとい美しく変身していました!





四月のLAはどこも花盛り。今回、母と共に訪ねたLAの春の様子を紹介していきます。




まずは、我が家のコンドの中庭。母に住まいを紹介がてら、久しぶり中庭に入ってビックリ。ポピーなど色とりどりの春の花が花壇を覆う中、芝生の中にになんとも見覚えのない真紅の大きな花を一杯咲かせた木が目に飛び込んできました。木の幹や枝が赤茶色で、赤い花とのコントラストがとても南国風。ふっと頭をかすめたのが、まだ見たことのない、沖縄で赤い花を咲かせるという「デイゴの木」。沖縄の歌に出てきてずっと気になっていたこともあり、今回ブログに紹介するに当たって調べてみましたら、勘は当たっていました!デイゴの花に間違いなさそうです。こちらでは、姿形から「Coral Tree 」とも呼ばれるようです。その後LAの色んな所で見かけました。
                                         コンドの中庭に咲くデイゴの花

近所を散歩がてら、前期ESLに通ったビバリーヒルズ高校への見慣れた道を通って。



ここでもいつもと違う風景に。通りには一面ピンクの花をつけた木々が!まるで桜並木のようです。
遠目からは桜のようですが........近づいてよく観察してみると、つつじにそっくりのピンクの花でした。


カルフォルニアではつつじも大木となるのでしょうか?? 


そういえばこちらの羊歯も幹がぐんぐん伸びてまるで木のように茂っています。



ともかくピンクの花は春の香りがします。並木道を歩きながらまるでお花見気分です。

これは、「Silk Tree」とよばられ、色んなタイプのものがあるようです。                            まるでツツジの大木のようなシルクツリー



とにかくどこをを歩いていても、日本ではお目にかからない木の花が至る所に出現、LAの春を満喫です。

さて、次にLA近郊の花の名所をいくつか紹介していきます。どこも花に溢れ春爛漫でした。




The Huntington

まずは、高級住宅地として名高いパサデナの南に位置するサンマリノ市にある「The Huntington」。


ハンティングトン・ライブラリーと呼ばれて親しまれています。ここは、1919年に鉄道と不動産業で財を成したヘンリー・ハンティングトン 氏によって建てられた大邸宅で、敷地内にはそのコレクションで有名な図書館や3つの美術館といった建物群と共に広大な植物園があります。植物園のバラ園が有名でちょうどこの時期見頃なので出かけていきました。サンマリノの住宅地に入ると、目を見張るような邸宅がずっと続きます。どこの家も庭の手入れが行き届き、花々がとてもきれいです。しばらく行くと道を突き当たるようにハンティングトンの敷地に到着します。



ゲートをくぐってまず、いくつかある駐車場のひとつへ車をとめロットをチェック。「Willow」という場所であることを確認し、ふっと目の前を見上げ驚きました。柳の化け物のような大樹がどっさり葉を茂らせ、そこに赤い実のようなものを一杯につけて立ちはだかっています。ウワァ~!!これって柳?? 葉っぱは、花札の「雨」のような感じ。「Weeping Willow」と呼ばれるやつかな? 知りたい気持ちが湧き上がりますが、周りには職員らしき人も見当たらず、大柳を後に入り口へ。道中、ここでもSilk Flowerが満開です。
             柳のお化け?赤い実(花かも?)が目を見張る



植物園には、バラ園やシェクスピアガーデンといった英国式庭園、これも規模が大きく本格的で人気の日本庭園や最近新たに登場し話題の中国庭園、他にもサボテンガーデンや温室など見所が色々あります。



今回は、バラ園を中心に鑑賞、世界中の数多い品種のバラを鑑賞することができ、バラ好きには申し分ない場所のようです。ギャラリーでは、今年でバラ園ができてちょうど百年ということで特別展が催されていました。バラのコレクションのさきがけとして有名なナポレオンの妃ジョセフィーンのバラ収集の足跡をたどりながらバラの原種や年に二度咲く中国や中央アジアのバラがヨーロッタパに紹介され多くのバラの品種を生み出した経緯などが紹介されています。バラと一口に言ってもほんとに数限りない品種があるのにはいつも驚かされます。



バラ園内にあるティールームも人気で今回予約をとり(事前に予約をしないと入れないのご注意を!)行ってきました。バフェトスタイルのアフタヌーンティーでなんと食べ放題。スコーンがとてもおいしかったです。
                               







                               満開のバラと笑顔



後は、日本庭園を散策して、時間切れとなってしまいました。ここの日本庭園は規模も大きく本格的で驚いたことには大徳寺の石庭の写しもありました。



園内は広くまた閉館も5時と早めなので全部見て回るなら午前中から来て一日かけて回られことオススメします。





            ゆったりとした回遊式日本庭園



                                                       
                                             



Self-Realization Fellowship Lake Shrine

次は、私のLAでのとっておきの場所、サンタモニカの隣町、パシフィックパリセイドにある、Self-Realization Fellowship(SRF) のリトリート、Lake Shrine をご紹介します。






ちょっと名前が長いのですが、SFF は、インドのヨギ、パラマハンサ・ヨガナンダによって1920年に設立された、あらゆる人種、宗教、文化を超え、瞑想を通じて真我を探求することを提唱している国際的な非営利団体です。氏はヨガの教えを通じて広くアメリカに東洋の精神世界を広め、アメリカのみならず世界中の人々に大きな影響を与えた人物として尊敬されています。自叙伝はアメリカでも広く読まれ、日本語版も「あるヨギの自叙伝」として出版されています。LAにはハリウッドにもテンプルがあり、瞑想やヨガのクラスが行われています。







ここLake Shrine は、サンセットブルバード沿いの小高い丘にあり、Meditation Garden 「瞑想の庭」と呼ばるリトリートです。一歩足を踏み入れるとそこはまるで別世界。緑と季節の花に彩られ、空気がとても清浄に感じられます。白鳥が泳ぐ蓮池の周りを巡るように庭園があり、緑と花に覆われた道沿いには、そこここにベンチが置かれ、静かにたたずむ人、瞑想する人も見られます。水車小屋や、瞑想の小屋もあり、そして、ガンジーの灰が納められたお墓もあります。そこは「Ganji World Peace Memorial」と呼ばれ、一面緑の芝が敷かれた特別な空間です。とこに佇むと、とても敬虔な気持ちになり、自然に手が合わさります。生前、ヨガナンダとガンジーとは、厚い親交があったそうです。

       
宗教を超え誰でも入ることができ、メディテーションルームや庭にはヒンズーのクリシュナ神やキリスト、ブッダ、の肖像絵や、彫像、ユダヤ教やイスラム教のマークなども見られます。

自己に内在する神との対峙が大切とされ、どの神かは問題ではないのです。

Ganji World Peace Memorial


すべての神々を飲み込むヒンズー教の底流にあるインド的宇宙観みたいなものが感じられます。

                    
ここではいつも穏やかな時間が流れていて、無料で開放されているのですが、不思議とだれもこの場所の空気を乱すような人はやってこないようです。ほんとうに特別な場所です。      







まさに、LAの都会に佇む理想郷です。

                                         庭のクリシュナ像



                         

  お花畑の中のブッダ









The Getty Center


最後は、石油王ポール・ゲティーにより設立された一大美術複合施設ゲッティーセンター。人類・美術史研究所や、いくつもの美術館、庭園などがあり、ロサンゼルス市を一望できるサンタモニカ山脈の麓の丘の上に建っています。




駐車場に車をとめ、美術館へはトラムで出発します。なんだか遊園地へ行くような気分でワクワクしてきます。「日常生活から脱出」を意図して考案されたトラムは、五分ほどして丘の上の壮大なセンターに到着。建築家リチャード・マイヤーによって設計された美しいフォルムのモダンな建物が現れます。目の前の大理石の階段を上がって美術館の入り口へ。東西南北それぞれの方向から眺望が開けています。ここからの眺めは、山と海に囲まれたロサンゼルス全体を一望できるものでまさに圧巻です。







美術館は無料で公開され、東・西・南・北の4館と、特別展のパビリオンの5館があり、美術品の多くは、古代ギリシャやローマの古美術、バロックやルネッサンスの絵画、そしてヨーロッパの装飾美術が中心ですが、西館では、印象派や写真のギャラリなど近現代のものも観ることができます。






ゲティーセンターは、美術館同様、庭園が見所で、特に芸術家ロバート・アーウィンによる中央庭園は「庭の彫刻」と称され芸術作品同様に扱われています。






庭園の円形の迷路は多彩な花々で埋め尽くされ、そしてこの時期バラやジャスミンも満開で、色彩浴、芳香浴共に楽しむことができました。まさに「春からの贈り物」ですね。




                                                 
                                   中央庭園 LAの町が一望

五月に入り、今ジャカランダの花が満開です。薄紫色の花を咲かせ、人々の目を楽しませてくれています。まるで印象派のモネのような色彩。またLAに新たな彩を添えています。

                            ジャカランダの花咲く並木道

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