2010年1月17日日曜日

新年干支のお話 @寺子屋

ダウンタウン、リトル東京にある曹洞宗の禅寺、禅宗寺、ここで毎週土曜日に親子の手作りの学びの場、寺子屋が開かれています。朗読のボランティア耳文庫では、毎月第一土曜日に寺子屋の子供達に紙芝居や物語などお話を用意して訪ねていく活動を続けています。

ロサンゼルスの寺子屋、日本の文化をアメリカで生まれた子供達に伝えていきたいと20年ほど前に発足し、子供達の親が持ち回りで先生となり、年齢の違う子供達がいっしょになって学んでいるそうです。


今年始めての寺子屋。耳文庫が用意したお話は、新年にふさわしい干支の動物達が登場する物語で、動物のぬいぐるみたちも持参です。直前に耳文庫のメンバーから「牛とニワトリが足りない」と連絡が入り、我が家から牛のぬいぐるみとニワトリの鍋つかみ、そして黒ネコの手人形が飛び入りしました。

干支にネコ?? 実はこのお話、ネコも登場したのです!!

小さな椅子に並んだ10数名の子供達を前に、干支のぬいぐるみ達と耳文庫のメンバー3名でお話がスタート。私が担当する神様のこんな言葉で物語は展開していきました。
 
神様「元旦の日に私のもとに集まりなさい。早くやってきた順に、一番から12番目までのものを一年ずつ交代でその年を守る動物に決めよう。」

集まった動物達が大はしゃぎする中、要領のいいネズミが、自分は足が遅いからと準備周到、早めに出発した牛の背中に乗って神様のもとへ。
そして、初日の出とともに到着した牛の背中から飛び降りてちゃっかり神様に新年のご挨拶をしたネズミが一番、牛が2番。
その後を跳ねるウサギは、虎に追い越され、虎が3番、ウサギが4番でゴールイン。
そして5番に龍、6番に蛇が続き、仲のいい羊と馬が同時に到着。気のいい羊君、「馬君、お先にどうぞ」とゆずって、馬が7番、羊が8番となり、その後ニワトリ、犬、猿へと続きます。
3匹が団子になって到着したところ、神様の計らいで、けんかが絶えない猿と犬の間に、ニワトリを入れ、猿が9番、鶏が10番、犬が11番。
そこへ、いのししがもう突進で最後に到着。聞けば、間違えて違う山へ行ってしまったのだとか、いのししらしいお話で12番目に決定!

ところで、いったいネコはどこに?

実はネコ君、ネズミに一日遅い日にちを教えられ、いつものように昼寝をしてしまい、目覚めた時には、すでにレースは終わっていたそうです。ネズミにだまされたネコは、あとでカンカン!それで今でもネズミを追いかけ回しているんだそうです。まるでトムとジェリーのようなエンディング、ネズミにしてやられるネコの話は、古今東西同じようですね。
神様に「また昼寝をしていたのか!」としかられネコ、これに懲りて今でも寝ぼけない様、しょっちゅう前足で顔をきれいにしているのだとか。


干支のお話に続いて、クマの子ウーフがお母さんの誕生日プレゼントを見つけに行くという、かわいいお話が終わると、その後すぐに書道の時間がスタートしました。寺子屋のスケデュールは分刻み、びっしりの様子です。この日はお父さん達の姿も数名みられました。今年は、お父さんの参加も多いのだとか。親のといっしょに、元気に走り回る子供達。教室は、エネルギーに溢れ、ロサンゼルスの寺子屋は、親と子のふれあいのある温かな理想の学び場でした。

0 件のコメント: